清荒神清澄寺を訪ねて 鉄斎美術館本館「聖光殿」 「鉄斎の人物画―画道のはじめは人物なり―」 3月10日~5月24日

清荒神清澄寺を訪ねて 鉄斎美術館本館「聖光殿」 「鉄斎の人物画―画道のはじめは人物なり―」 3月10日~5月24日

 春の兆しを感じる清荒神清澄寺、鉄斎美術館本館では3月10日から、鉄斎の人物画をテーマにした展覧会が開催され、前期、後期を併せて約90点の作品が展示されます。力強い描写の肖像や群像に見る個性豊かな人物表現、独自の筆致で描いた鉄斎の人物画が存分に楽しめる展覧会です

一人ひとりの表情が面白い群像
「画道のはじめは人物なり」が示すように人物画は洋の東西を問わず絵画の始まりと言われ、後世に伝える意味で帝王や聖賢の姿を写し、日本でも天皇や高僧などの像は奈良、平安の頃から描かれていました。鉄斎が勉強のために肖像画を写した粉本は多数遺されています。
鉄斎の人物画の特徴は、肖像を忠実に写し取るだけでなく、自身が敬愛する人物の内面、生き様までを描き出していることにあるといえます。中でも、鉄斎は中国北宋の文人・蘇東坡を数多く描き、前期には『蘇子笠履図』『東坡煎茶図』『東坡談図』(左下の図版)など5点が展示されています。
会場は4つのセクション「日本の先哲と風俗」「中国故事と蘇東坡」「信仰︱儒・仏・神・道︱」「人物表現の境地」に分けられ、作品の画題を読み解きながら人物表現を楽しむことができる構成になっています。
注目したいのは巧みな群像表現。40歳代の頃に北海道を旅した鉄斎がアイヌの風俗を描いた『蝦夷人熊祭図』にはクマを神の世に送る儀式で踊る人物が生き生きと表現され、また、中国故事「群盲象を評す」に画題を得た『群盲評古図』(左上の図版)には骨董を自慢しあう文人、一人ひとりの表情がユーモラスに描かれています。
鉄斎は神社の再興に尽力し、神官も務めましたが、神道の他、仏教、儒教、道教の教えや神話を画題にしました。孔子、老子、釈迦が描かれた『三聖図』は色彩が美しく、賛には東坡の言葉が添えられています。
人物画表現の境地といえる80歳代後半の作品は、鉄斎ならではの力強い筆致が感じられます。本展では『東方朔捧桃図』(右上の図版)や『東坡閑居図』、『寿老人図』など晩年の名品を堪能することができます。
*図版は前期展示作品


東坡談図より「東坡遇雨図」 大正7年 83歳

清荒神清澄寺を訪ねて 鉄斎美術館本館「聖光殿」 「鉄斎の人物画―画道のはじめは人物なり―」 3月10日~5月24日

鉄齋の人物画
―画道のはじめは人物なり―
会期:前期3月10日(火)~4月12日(日)
   後期4月18日(土)~5月24日(日)
開館時間:10時~16時30分
会場:鉄斎美術館本館 月曜休館
(只し4/27、5/4開館 5/7休館)
入館料:一般600円 高大生400円 小中生200円
    (65歳以上、障害者手帳提示、半額)

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