清荒神清澄寺の境内にある鉄斎美術館「聖光殿」は近代文人画の巨匠と言われる富岡鉄斎の作品や旧蔵品など約2000点を所蔵することで知られています。また、清荒神駅前の宝塚市立中央図書館内にある美術館縁の「聖光文庫」では鉄斎のこだわりが込められた愛蔵品の他、鉄斎旧蔵の作品や資料などが画室の写真とともに紹介され、文人鉄斎の人となりに接することが出来ます。
鉄斎は明治15年、京都室町一条薬屋町に居を構え、数え89歳で没するまでの後半生をこの地で過ごし、多くの書画を制作しました。
明治44年に書庫「賜楓書楼」を、大正11年には鉄筋コンクリート三階建ての書庫「魁星閣」を敷地内に落成、鉄斎・謙蔵父子が蒐集した万巻の書物が収められました。同年暮れには新たな画室兼居室「無量寿仏堂」も完成します。
「聖光文庫」では、画室の襖絵であった冷泉為恭筆による『善無畏・一行図』や西園寺公望が揮毫した扁額『無量寿仏堂書』を中心に、鉄斎愛用の文房具・画材など貴重な品々が展示されています。
「富岡鉄斎の画室と愛蔵品」展を鑑賞し、文人の世界観を感じてみてはいかがでしょう。
画室「無量寿仏堂」の鉄斎・春子夫妻 大正11年
富岡鉄斎の画室と愛蔵品
会期 〜5月8日(日)
AM10:00~PM5:00
入場無料 水曜・第二金曜休館
宝塚市立中央図書館聖光文庫(阪急宝塚線清荒神駅前)
TEL 0797-84-6121