鉄斎美術館開館40周年記念 「鉄斎―万里の路を行く―」展開催中

鉄斎美術館開館40周年記念 「鉄斎―万里の路を行く―」展開催中境内にある大イチョウが銀杏の実をつけた清荒神清澄寺。1975年に近代文人画の巨匠・富岡鉄斎の専門美術館として山内に開館した鉄斎美術館が40周年を迎え、鉄斎の座右の銘をテーマに春には「鉄斎―万巻の書を読む―」展が開催され、続く第二弾「鉄斎―万里の路を行く―」展が9月8日から開催されています。
開館時間 午前10時〜午後4時30分(入館は4時まで) 入館料 一般300円、高大生200円、小中生100円 (老人、障害者手帳提示の方は各々半額) 宝塚市米谷字清シ1 清荒神清澄寺山内tel.0797-84-9600

 鉄斎は中国明末の文人・董其昌の言葉「万巻の書を読み、万里の路を行く」を生涯実践し、和漢の書物に学び、そこから多くの画題を得て多彩な画を描きました。よく知られているのは中国を題材にした山水画や仙境図ですが、日本国内を北は北海道から南は鹿児島まで、自らの足で隈なく旅し、各地の景や風俗も多く描いています。三重の二見浦夫婦岩に昇る初日の出を描いた「朝晴雪図」(前期)や京都の四季を写した茶筒「京八景図茶盒」(前期)などよく知られた風景のほか、珍しいアイヌの舞踊を描いた「蝦夷人鶴舞図」(前期)や鉄斎の心に残る「名所十二景図」(後期)が展示され興味がそそられます。

 鉄斎の旅の目的は名所旧跡を巡る単なる物見遊山ではなく、地理の研究調査し、先哲の墓を弔い、忠臣孝子の跡を訪ねることでした。この展覧会では、鉄斎の画を鑑賞しながら鉄斎ならではの全国歴遊の旅が楽しめそうです。

鉄斎美術館開館40周年記念 「鉄斎―万里の路を行く―」展開催中
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