間近に観る迫力の「富士山図」
富岡鉄斎(1836~1924)が描いた多くの作品のなかでも傑作と言われる「富士山図」屏風。金雲たなびく全景図(右隻・前期)と岩肌が荒々しい山頂図(左隻・後期)が描かれ、圧倒する迫力で観る者に迫ってきます。
鉄斎は文人の理想である「万巻の書を読み、万里の路を行く」を座右の銘とし、日本各地を旅し明治8年(1875)40歳の時に念願の富士登頂を果たしました。そして、富士を画題とし、生涯を通して雄大な山容を描いています。
本展では屏風をはじめ浮島ヶ原や伊勢夫婦岩から眺めた遠望図など多様な富士の姿を描いた作品と併せ、鉄斎自身の登山道中を記録した貴重な筆録も観ることができます。古来より憧憬の地として日本人に親しまれてきた霊峰富士山。新年にふさわしい「鉄斎の富士」展で、霊験あらたかな富士を堪能してみてはいかがでしょう。
《鎮国山帖》のうち 明治11年
「鉄斎の富士」
前期 1月12日(火)〜2月14日(日)
後期 2月21日(日)〜4月11日(日)
会場 鉄斎美術館別館史料館 ※入館無料
開館時間 9時30分〜16時30分
休館日 水曜・展示替期間
※会期・開館時間は変更となる場合があります。
詳しくは美術館ホームページをご覧ください。