夫妻による作品集 書と画のあゆみ ~中村誠・瞳の二人展~ 中村誠、瞳 著

発行日:令和4年(2022)5月
作 者:中村誠・瞳
編 集:中村誠
印刷製本:あさひ高速印刷株式会社
A4判 オールカラー 40ページ
無線綴じ(私家版)

宝塚南口のアートギャラリー・彩遊館で3月20日~25日に開催された「書と画のあゆみ展」では書の指導者としても活動している中村瞳さんと、退職後に水彩画を描き始めた誠さんの作品が展示された。それらの作品を収録した記念となる作品集が6月18日に完成した。

A4判、萌黄色の鮮やかな表紙の作品集は、瞳さんが揮毫した題字「書と画のあゆみ」が目を引く。瞳さんの書、誠さんの水彩画作品を通して、中村さんご夫妻の文化活動を知ることが出来る。3月に開催された展覧会場に展示された作品の中から書は軸や額など28点、水彩画は色紙からサイズ91×73㎝まで45点が収録されている。作品は誠さんが撮影し、Excelを駆使してデーター化し原稿として完成させた。
瞳さんは、紙はもちろんのこと額装や表装、軸先にもこだわりを持ち、美しく表装された作品を作品集に収めた。墨色とともにそれぞれの作品に相応しい表装も併せて楽しむことが出来る。
退職後に水彩画を始めた誠さんは、三年ほどの間に描いた四季折々の風景や静物画を中心に、色紙には干支も描いている。2020年の二元会兵庫支部展に入賞した大作、「風雪に耐え」は福島県にある樹齢一千年の枝垂桜の雪景色を描いた作品。見開きには春、満開の桜を配して見ごたえがある。
書、画と表現の方法は違っても芸術に向き合うお二人の心が、作品集に垣間見え、心が和むようである。
「二人が学んできた書と画のあゆみを元気なうちに形にしてお届けできれば」と誠さんは作品集を企画した思いをあとがきに記している。
「書と画のあゆみ」はかけがえのないあゆみを記録した記念の作品集である。

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