発行日: 2016年11月
著 者: 大石信市(撮影)
B5判 カラー 68ページ 並製本
以前出版した「私達の旅路」には夫婦二人が趣味としてきた各々の俳句、信市さんの水墨・墨彩画と愛子さんの書とともに自身の来し方をつづった文章を収めた。そして、妻を亡くしてから8年が経ち、卒寿を迎えた昨年、趣味のひとつとして撮影してきた旅の風景や人物スナップを写真集にし、30年以上続けてきた俳句を添え、立派な一冊に仕上げた。
長寿を祝うにふさわしい深紅の表紙の写真集には、趣味を同じくする友と旅した日本各地の美しい景色や自然の眺めが収められ、故郷長崎の写真には自作の句「吾が生家 秋の棚田と 海の音」、宝塚の自宅から眺めた満月には「名月や 妻と語りし 日を偲ぶ」、元旦の初日の出を撮った写真には「元旦の 雲一つなき日和かな」が添えられていて、大石さんの想いにも触れることができ、心が温かくなる。
「差し上げた方からもいい写真集ですね、と喜んでもらえました」と大石さん。
長年、船舶会社に勤めた大石さんは90歳を前に宝塚から神戸に引っ越し、現在、海の見える神戸の高台に住まい、今もカメラを片手に四季の風景や自然、家庭菜園の野菜、自宅から見渡せる神戸港に停泊する船などを撮り続け、俳句も詠み続けている。
これまでに三冊を編んだ大石さんだが、人生を振り返り、子孫に、次代に残しておきたいことを自身の集大成として今からまとめたいと考えているそうだ。