2011年3月 発行
編集/制作 高槻市絵画同好会
記念展作品集制作委員会
印刷/製本 あさひ高速印刷株式会社
195mm×200mm
88ページ フルカラー
昭和26(1951)年春、戦後ようやく本格的な復興のきざしが見え始めた頃、当時高槻市第一中学校の美術教師、故・熊田満佐吾先生を中心に、絵画に情熱を傾ける人々が集まり発足した「高槻市絵画同好会」。20世紀後半の高度成長期と共に発展した同会は、創立60周年、人間でいうところの還暦を迎え、また新しい時代に向けスタートをきった。
10数名の有志により発足した絵画同好会も、現在では会員100余名。毎週続けているヌードクロッキー例会も、60年の歳月の間に延べ2500回、5000時間以上にのぼる。毎年、絵画同好会春季展や秋の絵画同好会展を主催する他、市美展には会員が積極的に出品するなど、美術文化向上発展に寄与し続けて、節目の50周年、55周年、そして今年60周年に記念展を開催するとともに記念展作品集を刊行。
記念展作品集制作委員会を構成し編集をすすめ、丁寧に校正を重ねできあがった作品集は、油彩、アクリル、水彩、日本画、パステル、きり絵など79点の絵画がカラーで掲載されており、タテ19・5㎝ヨコ20㎝のサイズで手に取りやすく、表紙を中に折りこんだ雁垂れ製本で高級感も併せ持つ一冊に。
発足当初から関わり、昭和32年から現在に至るまで会長を務める、高槻市古曽部在住の洋画家・小阪謙造さんは、長年各地で多くの生徒を指導し、「ベルサイユのばら」でおなじみの漫画家・池田理代子さんも幼少の頃教室に通っていたと聞く。氏は「長期にわたり高槻市絵画同好会が続いてきた事は、会員の日頃の努力や、たゆみなき精進の結晶でもありますが、行政の文化に対する支援と奨励のお陰であり、市民の芸術・文化活動への理解と参加があったから」と、60年の歴史を振り返る。画集の発行を励みに、会員は和気あいあいとした雰囲気のなかで、さらに研鑽を重ねていく。