「おちょぼ口」

発行  神戸女学院大学自治会新聞部
印刷  あさひ高速印刷株式会社
B6判  32ページ 並製本

神戸女学院大学の自治会新聞部が、年に4回学生向けに発行を続け、通巻230号を数える広報誌「おちょぼ口」。宝塚市在住の学外顧問・猪股敢兒さんの指導を受け、6人の部員が、企画、取材、執筆、レイアウト、校正と全てをこなし制作している。手にすっぽりおさまるカラフルで可愛い装丁の「おちょぼ口」だが、社会派一筋だった伝統を引き継ぎ、中身は意外と骨太なものが…

阪急電鉄門戸厄神駅から岡田山へ、森の中の美しいキャンパス、歴史と伝統が息づく神戸女学院大学の自治会新聞部が、年に4回発行している「おちょぼ口」。創刊から約25年、学校と学生を結ぶ情報誌として愛され続け、卒業生にはアナウンサーや新聞記者など多彩な方面で活躍する先輩も多い。

 「おちょぼ口」に掲載する内容は、先生や先輩へのインタビューや学内のニュース、近隣のお店紹介などの他、選挙特集や裁判員制度、時には国際問題まで、堅い題材にも切り込む。「普通に女の子が興味を持つオシャレやグルメの情報誌なら巷にいくらでもあるので」と編集長の岡本真奈さん。学生が読んでためになる企画を部員みんなで出し合い、取材、執筆、レイアウトから校正、できあがった冊子の配布まで全て自分たちで行う。創刊当初から指導にあたっているのは、宝塚市在住の猪股敢兒さん。プロの指導を受けられることが魅力で入部した部員も多いそうだ。取材の申込みやインタビューなど慣れない事も多く、尊敬する先輩と同じ誌面を執筆するのにプレッシャーを感じてくじけそうにもなるが、部員が補い合って協力し作り上げた「おちょぼ口」を手にした時の達成感は、何ものにも代えがたい。発行直後は登校する生徒に手配りし、取材先や教職員へ届け、学内に布置。また、4月には新入生向けに1年分4冊を学内配布書類と一緒に渡し、不安いっぱいの1年生には生きた情報源として重宝されている。

 「学生時代の活動内容が冊子という形にして残せるのがうれしいですね。編集を通して、多くのことを経験し、勉強し、吸収できる良いチャンスになっています」とメンバー。学業やアルバイトなどで忙しい大学時代に、社会に目を向けお互いを高めあえる仲間と苦労しながら制作する「おちょぼ口」の編集作業は、充実した学生生活、そして学年を越えた部員同士の絆も生み出している。

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