「マルコ伝福音書」-古臭い読み方のマルコ伝ノート-

2010年9月発行
著者 渡邉 博
印刷・製本 あさひ高速印刷㈱
A5判 116頁 並製本

2005年に新約聖書「使徒行伝」の解説書を出版した宝塚市在住の渡邊博さんが、今度は「マルコ福音書」をラテン語(ウルガータ)と英文ジェームス王欽定訳を手引きに読み直し、独自のユニークな解説書を書き上げ、9月に発行した。

新約聖書の原典はギリシャ語。それがラテン語に訳され、各国の言葉に翻訳されていった。渡邊さんはクリスチャンの家に育ち、子どものころから聖書に親しみ、原典のギリシャ語に興味を持っていたという。語学に堪能な渡邊さんだが、ギリシャ語を習得するチャンスは逸したものの、定年後、六十の手習いでラテン語をマスター、ラテン語訳に挑戦。「使徒行伝」に続いて「マルコ福音書」を独自に検証、ラテン語訳と英語訳の違いなどを解説し冊子に仕上げた。

 マルコ福音書は西暦65~70年頃にキリストの使徒、ペテロの通訳であったマルコによって書かれたもので、渡邊さんが「マルコ伝福音書」を著したのも「ルカ福音書、マタイ福音書、ヨハネ福音書の中で一番古いといわれているから」。

 新約聖書に馴染みがなくても、キリストの生涯や言葉はもちろん、聖地やイエスの頃のエルサレムなどの図版も興味深く、中には経済学者マックス・ウェーバーの「古代ユダヤ教」を始め、日本の「源氏物語」や「平家物語」の引用、さらに中近東での経験が加味されていて、渡邊さんならではの面白さが加わっている。

 「聖書の翻訳を比較したものは、恐らくほかにないでしょう」とにこやかに微笑む渡邊さん。本書は自費出版ならではの貴重な作品と言えるだろう。

 原稿はワードで入力、ほぼ完全に近い形でデータを印刷会社に入稿し、時間と経費をできるだけかけずに制作。手書きした図版だけはトレースすることで、簡易印刷(CTPマスター)ながら美しく仕上がっている。

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