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花粉症

 スギ花粉の飛散量は、前年の夏の天候(日照時間、最高気温、降水量)と関連があると言われています。2014年の夏は、晴れて暑い日もありましたが、近年の夏(2013年や2012年など)と比べると雲が広がりやすく、雄花の生育にやや不向きな状況となりました。花粉の飛散量は多い年(表年)、少ない年(裏年)が交互に訪れ、2015年は表年にあたるものの、この辺り、阪神間では幸い、昨年並みか少なくなるだろうとの予報が出ています。しっかり対策をすれば比較的楽に過ごせそうです。

 ではいつごろから対策をすればよいのでしょうか。今年のスギ花粉の飛散開始時期は例年より少し早く、兵庫県南部は2月中旬頃となりそうです。その後1週間~10日程で本格的な花粉シーズンとなり、3月中旬にスギ花粉のピークとなります。このシーズンを乗り切るには早めの対策が肝心です。症状が出てから抗アレルギー剤やステロイド剤を使うより症状の出る前に予防的に飲んでおいた方うが症状の出現も遅く、また軽くすみます。結果としてシーズンを通して使用するお薬の量も少なくおさえられます。毎年症状の出る方は、2月に入ったら一度かかりつけ医に相談されてはいかがでしょうか。一昔前の抗アレルギー薬は眠くなったり口が渇いたりと副作用がありましたが、今のお薬はそのような副作用も改善されています。

 また、花粉症用マスクなど手軽にできる対策もお忘れなく。鼻の粘膜についた花粉の数を比較した実験によると、普通のマスクをしたときではマスクをしないときの約1/3、花粉症用マスクでは約1/6という結果が出たそうです。

 早めの予防で花粉のつらい時期を乗り切りましょう。

大西泰彦(おおにしやすひこ)先生
奈良医大付属病院、県立西宮病院などを経て市立松原病院では副院長兼産婦人科部長として勤務。現在、宝塚市にて大西レディスクリニックを開業、同院長。
http://www6.ocn.ne.jp/~gyn/
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