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インフルエンザ3価ワクチン

昨年の新型インフルエンザの大流行では、周りでも罹患された方がいらっしゃったり、さまざまな催しが中止になったりと身近にも影響がありましたが、WHOは今年の8月、今回の新型インフルエンザの世界的な流行状況について、一段落(ポストパンデミック)という声明をだしました。しかし、新型インフルエンザウイルスがなくなったわけではなく、過去にも一度流行が終わった後に再流行することがありました。特にお子様や基礎疾患(慢性疾患)をお持ちの方が新型インフルエンザにかかった場合、肺炎やインフルエンザ脳症など重篤な合併症を引き起こす可能性があります。ですので、特にお子様やご高齢の方は仮にかかってしまった場合でも軽くすむよう予防接種を受けておきましょう。
 
 昨年は新型インフルエンザと季節性インフルエンザのワクチンが別々で、また新型はワクチンが不足していたりと、ご希望通り接種できなかった方もいらっしゃるかもしれません。今年は新型インフルエンザ(1種類)と季節性インフルエンザ(2種類)の3つに効果がある3価ワクチンの接種が行われていますので一種類の接種で済みます。インフルエンザの流行期は通常12月から来年の3月ごろですので、遅くとも12月中旬まで接種を終えると効果的です。なお、12歳までの子どもは2回接種となっています。なるべく3~4週間の間隔をあけて接種することが望ましいとされていますので、一回目の接種がまだの方はお急ぎ下さい。

 宝塚市では65歳以上の方は自己負担金1,000円で接種できます。65歳未満でも要件によっては助成の受けられる方がいらっしゃいますので、詳しくは市の健康センターにお問い合わせ下さい。

大西泰彦(おおにしやすひこ)先生
奈良医大付属病院、県立西宮病院などを経て市立松原病院では副院長兼産婦人科部長として勤務。現在、宝塚市にて大西レディスクリニックを開業、同院長。
http://www6.ocn.ne.jp/~gyn/
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