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腰痛

腰部は骨・関節・筋肉・靭帯・椎間板などで構成されており、これらに無理がかかったり、異常が生じたりすることによって腰痛が起こります。

腰痛は圧倒的に女性に多く見られます。というのも、女性の骨盤は妊娠、分娩に適応できるよう、扁平で幅広くなっていて、もともと腰痛になりやすい体質を持っているからです。出産前後の女性は、かなりの方が腰痛を訴えられますが、分娩後半年ぐらいで自然に治ります。またホルモン分泌が少なくなってくる閉経後の女性も腰痛を起こしやすくなります。これらは腰椎がもろくなり骨の変形が出てきたりすることによるもので温熱療法やマッサージが有効です。

しかし、中には子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣のう腫、子宮ガンような器質的疾患の場合もあり、注意が必要です。特に卵巣腫瘍は悪性の場合もありますので十分、気をつけなければなりません。治療は適切な鎮痛剤・マッサージなどで有効な事もありますが、漢方薬で腰痛の原因となる冷えや胃腸の不調を改善し、その結果、腰痛をラクにするのもひとつの方法です。

しつこい腰痛に悩まされているのに整形外科では腰の骨や椎間板に異常が無いといわれた方は特に婦人科の病気を疑ってみる必要があるかもしれません。体のチェックも含めてお早めにご相談ください。

大西泰彦(おおにしやすひこ)先生 奈良医大付属病院、県立西宮病院などを経て市立松原病院では副院長兼産婦人科部長として勤務。現在、宝塚市にて大西レディスクリニックを開業、同院長。
http://www6.ocn.ne.jp/~gyn/
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