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花粉症

 この冬は各地でノロウィルスが猛威を振るい、学校給食や病院などでも完璧に予防することのむずかしさを痛感させられました。少し寒さが峠を越すと次は花粉症のシーズンです。今年は過去10年の花粉飛散量の平均よりは少し多い予報が出ていますが、大量飛散となった昨年に比べると少なくなる地域がほとんどです。阪神間も例外ではなく、花粉症の方には朗報と言えそうです。花粉が飛び始める時期は例年並みの2月中旬。特に注意が必要なのは急に気温が高くなった日で、短期間に集中して多くの花粉が飛ぶ恐れがあります。花粉症の方は早めの対策を心がけましょう。

 スギ花粉は飛散開始前からわずかな量が飛び始めますので、予防が大切です。症状が出てから抗アレルギー剤やステロイド剤を使うより症状の出る前に予防的に飲んでおいたほうが症状の出現も遅く、また軽くすみます。結果としてシーズンを通して使用するお薬の量も少なくおさえられます。薬店でもアレルギーのお薬を購入することもできますが、持病のある方やほかにお薬を飲んでいる方はかかりつけ医に相談されることをお勧めします。

 最近は花粉症の発症時期も低年齢化の傾向があるようで、高校生以下、約4人に1人が何らかの症状を訴えています。ちまたで花粉症用メガネ、花粉症用マスクなど関連グッズもよく見かけるようになりました。鼻の粘膜についた花粉の数を比較した実験によると、普通のマスクをしたときではマスクをしないときの約3分の1、花粉症用マスクでは約6分の1という結果が出たそうです。上手に利用してこの季節を乗り切りましょう。

大西泰彦(おおにしやすひこ)先生 奈良医大付属病院、県立西宮病院などを経て市立松原病院では副院長兼産婦人科部長として勤務。現在、宝塚市にて大西レディスクリニックを開業、同院長。
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