「戯れのエッセイ」 著者 住吉 満

発行日:2020年3月20日
著  者:住吉 満
編集協力:あさひ高速印刷㈱宝塚営業所
印刷製本:あさひ高速印刷㈱(本社)
A5判 100ページ(カラー・3ページ)

 89歳からエッセイの執筆を始めた住吉満さんは、4年間に書きつづった43のエッセイに、92歳の誕生日を迎えて書き記した文を加え「戯れのエッセイ」として誕生日の3月20日に上梓した。

 ピンクの地に金文字で書かれた題字「戯れのエッセイ」が華やかな印象の表紙。同系色の見返しを開くと自作の絵画3点が目を引く。90歳で描いた自画像と抽象画のような「奏楽」、91歳で描いた作品「浄土」。色彩も美しく、力強いタッチに驚く。最後のページには92歳の誕生日に描いたというエネルギッシュな作品が収録されている。無題だが、太陽が昇る地球の下には燃えたぎるマグマが描かれ、地球の未来を危ぶむ住吉さんの心が映されているようでもある。妻を亡くした住吉さんは平成29年からエッセイを書き始め、ほぼ日課のように続けてきた。社会情勢や家族のこと、自身の交友関係や趣味の絵画、旅行のことなど感じたことを時々に素直に綴ってきた。中には手厳しい指摘も混じる。「衆議院選と世相」「権力で人は変わる」「人間の本能」など。長年の会社経営を通して見て来た住吉さんの社会と人間を洞察する目が冴えている。手書きのエッセイが50編ほどたまり、読みやすいようにとデータ化、手づくりで製本しようとしたが、「せっかくなら、多くの人に読んでもらえる本にしよう、と考え直しプロに託すことにした」という住吉さん。
 仕様の打合せとゲラ校正2回経て、表紙の用紙と色を決め、92歳の誕生日に想いのこもったエッセイ集が出来上がった。

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