美しい楽曲により宝塚大劇場が感動で包み込まれた、歴史ミュージカル『ひかりふる路~革命家、マクシミリアン・ロベスピエール~』と、新生雪組の船出を祝福するレヴュー『SUPER VOYAGER!』の2作品が、東京宝塚劇場で2018年1月2日から2月11日まで上演される。 雪組トップコンビ望海風斗と真彩希帆のお披露目となったこの公演で、「幸せな気持ちを届けることができるような娘役を目指す」と笑顔で語る潤花が、新人公演初ヒロインに挑戦!
熱い感動に包まれて船出した新生雪組披露公演『ひかりふる路~革命家、マクシミリアン・ロベスピエール~』『SUPER VOYAGER!』は2018年1月2日、東京宝塚劇場で新春公演の幕を上げる。1月25日には新人公演『ひかりふる路~革命家、マクシミリアン・ロベスピエール~』が行われて、第102期生の潤花さんが宝塚大劇場公演に引き続きヒロインのマリー=アンヌ役を演じる。第102期といえば、宝塚歌劇が100周年を迎えた2014年に宝塚音楽学校に入学した学年だ。日本青年館とシアター・ドラマシティで2017年8~9月に上演された『CAPTAIN NEMO―ネモ船長と神秘の島―』で演じたインド藩王国の王女ラニが、潤花さんの初通し役という初々しさである。
「新人公演のヒロイン役が発表された日、他の組の同期から激励の言葉をもらいました。雪組の新トップコンビである望海風斗さんと真彩希帆さんがお披露目される大切な公演で初めて新人公演のヒロインをさせていただくことになり、与えられた大役をどのようにこなせばいいのか不安がよぎりましたが、すぐに気持ちを切り替え、与えていただいた責任をしっかり果たしたいと思うようになりました」
北海道旭川市の出身。小学2年生の頃からクラシックバレエのレッスンを受けており、コンクールにも出場していた。あるコンクール会場で見たモダンバレエに刺激を受けて、「クラシックバレエ以外の踊りもやってみたい」と思い、母親に東京宝塚劇場に連れて行ってもらったのが潤花さんと宝塚歌劇との出合いだ。「花組の『オーシャンズ11』を観劇しました。すごく感動して幸せな気持ちになり、もう一度観たいと母にお願いして星組の『ロミオとジュリエット』も観ました」
その後、宝塚音楽学校を受験し、見事合格。星組宝塚大劇場公演『こうもり』『THE ENTERTAINER!』で初舞台を踏んだのが2016年の春のことだ。「『ひかりふる路~革命家、マクシミリアン・ロベスピエール~』新人公演で主演される綾凰華さんは私の初舞台公演当時、星組にいらっしゃって、心の温かな方だなと感じたことをよく覚えています。雪組に組替えしてこられた綾凰華さんと新人公演でご一緒させていただけることになり、とてもうれしいです。トップ娘役の真彩希帆さんにも初舞台の時からお世話になっています」
新人公演で潤花さんが演じるマリー=アンヌは、フランス革命により肉親を奪われた革命の犠牲者である。革命そのものと言われるロベスピエールの命を狙ううち、憎しみの対象でしかなかったロベスピエールを愛すようになる。物語の深層に迫るマリー=アンヌの心情の変化にリアリティを欠けば、観客の心は離れていってしまうだろう。フランク・ワイルドホーン氏による素晴らしい楽曲の数々を、本役のマリー=アンヌを演じるトップ娘役の真彩希帆が豊かな歌唱力で歌い上げている。ハードルの高い難役を、入団2年目の潤花さんがどう演じるか。「歌の勉強は音楽学校に入ってから始めましたので課題がたくさんあります。今は余計なことを考える余裕はなく、時間が許す限り、お稽古するだけです。でも舞台に立つことが大好きで、中でも1番お芝居が好きなので、役を創っていく過程がものすごく楽しいです。答えがないところがお芝居の面白さではないでしょうか。毎日イメージを膨らませています」
目指す娘役像は、「ご一緒させていただく男役さんがより素敵に見えるように寄り添える娘役になりたいです。そして、ご覧いただいたお客様に幸せな気持ちをお届け出来るような娘役を目指し、精進してまいります」
潤花さんの笑顔から春の息吹きが聞こえてきそうだ。天性の大らかさが、娘役の薫りを放ち始めた。
2016年『THE ENTERTAINER!』で初舞台、雪組に配属。17年『ひかりふる路』新人公演で初ヒロイン。
出身/北海道 愛称・かの