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子宮頸がん検診

 以前は子宮頸がん検診の対象年齢は30歳以上でしたが、ここ数年子宮頸がんの低年齢化が進み、対象年齢が20歳以上となりました。実際、20歳代後半から30歳代の方が検診で子宮がんを発見されるケースが増えています。

 子宮頸がんとは子宮の入り口にできるがんで、初期は無症状のことが多く、進行するにつれて不正出血などの症状がでます。子宮頸がんの原因はHPV(ヒト・パピローマ・ウィルス)というウィルスの持続感染と考えられ、このウィルスは性交によって感染します。性交経験があれば、年齢に関係なく誰でもこのウィルスに感染している可能性があるので子宮頸がんになる可能性があるわけです。また、①若年の性交②妊娠出産③多数の男性との性交④不潔な性行為などが発病の危険性を高めます。

 子宮頸がんは検診で発見しやすく、治療も進歩していますので死亡率は、減少しています。正しい知識を持ち、何よりも早期発見のために子宮頸がん検診を定期的に受診することが重要です。

 また子宮の奥のほうの子宮がんを体がんといいますが、体がんは年齢に関係なく増加傾向にあります。不正出血や過多月経などの症状がありますが、閉経前後の生理不順と思って見過ごすことがあるので注意が必要です。

 子宮頸がんは1,000円の自己負担*で市内の実施医療機関にて検診を受けることができます。閉経後も発症しますから閉経後も年に一度は定期的に検診を受けましょう。
*⑴市民税非課税世帯、⑵生活保護世帯、⑶70歳以上の人、⑷市国民健康保険加入者(被保険者証提示が必要)は無料です。⑴,⑵の方は健康センターでの手続きが必要となりますのでお問い合わせ下さい。

大西泰彦(おおにしやすひこ)先生 奈良医大付属病院、県立西宮病院などを経て市立松原病院では副院長兼産婦人科部長として勤務。現在、宝塚市にて大西レディスクリニックを開業、同院長。
http://www6.ocn.ne.jp/~gyn/
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