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浮腫 (むくみ)

女性は男性より筋肉が少ないので基礎代謝も少なく、手足から血液も心臓に戻りにくいため、一般的に男性よりもむくみの訴えが多く診られます。

むくみの原因は冷えや血行不良、新陳代謝の低下やビタミン、ミネラル不足などさまざまですが、女性の場合は女性ホルモンによるものも少なくありません。月経前の1週間から月経中にむくみやすいのは水分をためこもうとする黄体ホルモンの作用によるもので、そのほかにも更年期や、ホルモンのバランスが不安定な時にもむくみが診られます。特に月経前にむくむ場合にはビタミンB6が有効なので、にんにくやレバー、マグロ、かつおなどの魚を摂るようにしましょう。

一般的なむくみを取るには、まず余分な塩分と水分を排出することが重要となります。そのため、日々の食事ではカリウムを多く含む食品(昆布、キュウリ、リンゴ、海苔、バナナなど)や豚肉、豆腐、あずき、かぼちゃなどのビタミンB群を多く含む食べものを多く摂るように心がけてください。

また、ゆるやかな体質改善も兼ねて漢方薬による治療もお勧めします。漢方薬で、女性のむくみや肥満におすすめなのが、防風通聖散、防已黄耆湯、五苓散、牛車腎気丸などです。漢方薬はそれぞれの体質に合わせて処方することが大切ですので、専門家に相談してご自分にあったものを選んでください。
また、心臓病、腎臓病、薬の影響でむくみが出ることがありますので、ひどい症状が続く場合はかかりつけ医に相談してください。

大西泰彦(おおにしやすひこ)先生
奈良医大付属病院、県立西宮病院などを経て市立松原病院では副院長兼産婦人科部長として勤務。現在、宝塚市にて大西レディスクリニックを開業、同院長。
http://www6.ocn.ne.jp/~gyn/
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