監 修 稲田泰之
発行者 岡 達也
発行元 あさひ高速印刷株式会社
発 売 I‐QUON株式会社
TEL:06-6920-0017
A5判 80ページ 定価1,000円(税別)
「『こころの病気』では、と悩んでいるかたへ。病院に行くのをためらっているかたへ。この本はそんなかたへの手助けになります。ご自分をチェックし、先生につたえることが、あなたの未来へのパスポートになります」裏表紙のメッセージがメンタルケア手帳の主な利用方法だが、先生の側から患者さんに手渡して治療に活用することもできる。
こころの病の早期改善のためには、まずは症状を自覚することが大切である。精神科や心療内科などの医療機関を受診する前に、メンタルケア手帳の問診票に従い自分で記入、そして、こころの健康チェックシートを見てチェックを入れると、どんな症状があるのかを、自ら整理することができる。あてはまった項目から、うつ病、パニック障害、OCD(強迫性障害)、SAD(社交不安障害)などの症状を解説。また不安になったときの対処法として、呼吸法やリラクゼーションの方法も書かれているので心強い。
また、眠れた時間やその日の気分や食欲の有無など、毎日記入できる生活リズム日誌を活用できるようになっている。時々設けてある空欄のページには、薬局からもらった薬の内容や、次回の受診時に主治医に聞きたいことや伝えたいことを書きとめることもでき、治療をすすめる上での手助けとなってくれる。
「うつ病も不安障害も、決して珍しい病気ではありません。ストレスの多い現代社会では、どなたでもなる可能性のある病気です。そして適切な治療を受ければ治せる病気です。思い当たる症状があるようなら、決して一人で抱え込まず、専門の医師に、気軽に相談してみましょう」と稲田先生は呼びかけている。