発行2007年7月12日初版
著者亀井良子
英訳梶真智子
発行者高岡幸弘
発行株式会社宝塚出版
発売元株式会社星雲社
制作・印刷・製本あさひ高速印刷株式会社
A4判112ページ
並製本オールカラー定価3,000円
ボタニカルアートとは、英語でBotanical(植物学)Art(美術)が結びついた言葉で、正確に細密に植物を観察して写実的に描く芸術。古代エジプトの薬草画が起源とされ、現代ではインテリアのひとつとしても人気が高い。
幼少の頃より油絵や日本画を学び、テキスタイルデザイナーとして仕事をする合間にも絵を描き続けていた亀井良子さん。阪神・淡路大震災後に体調を崩した夫の介護の傍ら、ボタニカルアートを始める。
前書きには「夫がリハビリに植物を育てるのを追いかける様に描いていったのが私の植物画と共に歩む生活のきっかけです」と記されている。数年で大きな賞を受賞し、ボタニカルアートスタジオを主宰、昨年はアメリカで開かれた展覧会にも出展した。
表紙は緑と白のコントラストが美しいカシワバアジサイ、国立科学博物館文部大臣賞受賞の三日月月下美人や、亀井さんの愛したオールドローズなど、約120点が掲載された初の画集は美しい仕上がりで、発売直後から好評を博している。
「その植物と心が通じ合い、植物と一体になっている自分を感じる仕上げの時の幸福感は、植物画を描かないとわからない魅力だと思っています」
植物礼讃!生涯現役!をモットーとする亀井さんのボタニカルアートは、これからもページを重ねることであろう。