宙組 七帆 ひかる
- 今年の前半、七帆ひかるさんは対極的ともいえる、異なる色の役を演じている。『黎明の風~侍ジェントルマン 白洲次郎の挑戦~』の打田友彦役と、『雨に唄えば』のロスコー・デクスター役だ。 「打田友彦は、白洲次郎と同郷の後輩で近衛文麿の秘書官、終戦連絡中央事務局(CLO)の職員で、白洲役の轟さんとはほとんど同じ場面でご一緒させていただきました。轟さんのお芝居は毎回、微妙に違って新鮮なんです。芝居はキャッチボ・・・
雪組 水 夏希
- 目に見えないものを演じることは演劇の本質である。演劇は心を描くものだから。 だが私たち人間が目にすることのできない「死」を演じる場合は、話がもっと複雑になる。 新生雪組を率い、『エリザベート』のトート役でトップお披露目を迎えた水夏希さんは言う。 「人間ではないトートの中に生まれる人間的な感情を、人間が演じる。しかも男役として」 1992年にウィーンで生まれた『エリザベート』。その宝塚版が96年に雪・・・