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「菜の花」 大月紅石 (水墨画家) 武庫川の河川敷を彩る鮮やかな黄色の一ト群、 それは春風に気持よく揺れている菜の花です。 縺れ合う紋白蝶、 むせるばかりの花の香、 畦道から見上げた空の青さ、 踏みしめた土の柔らかさ、 蝶を追っているうちに迷い込んでしまった幼い日の菜の花畑の記憶が蘇って来ます。 近頃、 見かけることが少なくなってしまった蝶、 特別なことではなく、 青空の下で、 菜の花が咲き蝶が舞う・・・・・・、 こんな日常がとても大切に思われるのです。