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-バックナンバー- 2005年4月号
鉄斎美術館
鉄斎美術館 鉄斎美術館 鉄斎美術館 鉄斎美術館



幕末、明治、大正期を生き、絵画や書において独自の世界を創り出し、最後の文人ともいわれる富岡鉄斎。その貴重なコレクションを集めた鉄斎美術館が開館30周年を迎え、3月9日から春季特別展「鉄斎−仙境への道−」が開催されています。

山水画の中でも鉄斎が晩年に多く描いたのが仙境図といわれる理想郷。俗世を脱し、精神世界に生きることを理想とした鉄斎が辿り着いた境地とは?

展覧会は鉄斎の芸術性はもとより、現代人に多くの示唆を与えてくれるのではないでしょうか。

展覧会の予定
5月11日〜7月10日 鉄斎の粉本
人物画を中心に
7月13日〜9月11日 鉄斎の書(仮称)
9月14日〜12月14日 開館30周年記念秋季特別展
鉄斎 印癖を娯しむ III
1月15日〜3月5日 鉄斎 新春展(仮称)

(前期展示)
右上の孫真人というのは、本名孫そん思しばくという仙人です。いま山中のせまい洞窟の中で少年を手伝わせ、植物や鉱物をねりあわせて不老不死の薬をつくっているところです。

こうした術を使うことのできる仙人は、やがて一堂に集まり、賑やかに長寿を楽しみますが、その光景が左上の群僊集会図で、華やかな別世界が鉄斎独特の美しい筆使いで展開されています。

(後期展示)
ひとりの漁夫が川をさかのぼって行くと、桃の花咲く美しい村にたどりつきました。そこには、はるか昔に戦乱を逃れてきて、今は平和な暮らしを続ける一族が住んでいました。それが右の武陵桃源図で、桃源郷の語源になっています。

左の瀛洲僊境図というのは、不老長寿の仙人が集まる東海の島のことです。これを仙境といい、鉄斎は長い画業の果てに、晩年この仙境に憧れ、数多くの仙境図を描きました。


会期 3月9日〜5月8日
前期 3月9日〜4月10日
後期 4月12日〜5月8日

月曜日休館
開館時間:午前10時〜午後4時30分(入館は4時まで)
入館料:一般300円、 高大生200円、 小中生100円
(老人、 身体障害者手帳提示の方は各々半額)
宝塚市米谷字清シ1 清荒神清澄寺山内 
TEL0797−84−9600

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