雪組 凰稀 かなめ
- 2008年5月、宝塚バウホール公演『凍てついた明日』の主役クライド・バロウを演じた凰稀かなめさんの、どの場面、どの一瞬を切り取っても絵になる美しさに、感嘆した。 もちろん身体的な美貌だけではこうはいかない。役者としての説得力、内面を表現する男役の存在感があればこそなのだ。 その前年、2007年10月、シアター・ドラマシティ公演『シルバー・ローズ・クロニクル』で演じた準主役クリストファー・クレ・・・
雪組 水 夏希
- 目に見えないものを演じることは演劇の本質である。演劇は心を描くものだから。 だが私たち人間が目にすることのできない「死」を演じる場合は、話がもっと複雑になる。 新生雪組を率い、『エリザベート』のトート役でトップお披露目を迎えた水夏希さんは言う。 「人間ではないトートの中に生まれる人間的な感情を、人間が演じる。しかも男役として」 1992年にウィーンで生まれた『エリザベート』。その宝塚版が96年に雪・・・