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-バックナンバー- 2006年3月号 |
22歳の秋葉系男性が電車の中で芽ばえた初恋を成就すべくアドバイスを求めたブログが評判になり、 「電車男」 のタイトルで新潮社から本として出版されたのは記憶に新しい。
こんなレアケースは別としてもブログを自分だけの本として残しておきたいと考える人が増えている。これまでの自費出版とはまた違った形の本づくりに注目。 最近よく耳にするブログ。日々更新されているWebページのことで、個人的な日記やエッセイからカメラつき携帯で撮った写真日記、 コミュニティサイトなどさまざまな種類があり、政治、経済、ビジネスに活用される米国に比べ日本は趣味を追求したものや日記風のブログが主流となりつつあるらしい。そのブログをアナログ世界に戻し、本という形で出版する試みが始まっている。 あさひ高速印刷ではニフティ(株)が、 会員向けに始めたブログサービス「ココログ」のコンテンツをそのまま一冊から印刷、 製本できるサービスをニフティの協力でシステム化し「ココログ出版」 として05年からはじめた。 ソフトカバー、 モノクロ、 80ページで1480円からでき、 オプションでハードカバーも作れる。 ブログに書き込んだペットや育児、 趣味のことを綴った日記などが手のぬくもりを感じさせてくれる一冊に仕上ると好評だ 。 また、 昨年12月には京都の女性 (ハンドルネームきょうぴょん) が今、 人気のソーシャル・ネットワーキング・サイトmixiの日記ページを自分でPC編集し、 本にした 「再会」 を出版した。 mixiで知り合った7人の仲間がヴァーチャルサイト上のコミュニケーションを飛び出して、 実際に会った3日間のことをそれぞれがmixiの日記に書き込んだものがきょうぴょんさんの手で本になり、 日記もサイトから飛び出しアナログ世界に甦ったというわけである。 「ココログ出版」 と違うのはきょうぴょんさんの手によって装丁、 編集されているので本作りの過程は従来の自費出版の形式だが、 ただ内容はウェブ上の7人の交換日記という今までにない斬新な本ということができる (A5判136ページ)。 ブログと出版、 デジタルの世界にもアナログ精神がいきている。 |
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