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-バックナンバー- 2004年6月号 | ||||||||||||
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『3分間のグッドニュース』シリーズの著者、鎌野善三さんは、池田中央教会の牧師。教会に通う人々であっても、あの分厚い聖書を最初から最後まで読み通した人はそう多くはない。しかし、聖書は部分的に読むだけではその真意は伝わらないというのが、鎌野牧師の主張。何とか全体を読み通せるためにと考え出したのが、1〜2ページごとに聖書を区切っている「章」に従って毎日コツコツと読む方法だ。聖書は全部で1189章に区切られているので、3年3ヶ月ほどで聖書全体を読み通せる計算になる。 といっても毎日読むという習慣をつけるのがまた難しい。そこで、各1章ごとの内容を3分間にまとめてテープに吹き込み、1日24時間いつでもダイヤルすればその章の内容を聞けるようにした。まさに「聖書のコンビニ」である。 かくして3年3ヶ月、かなり多くの人がこれを聞いて聖書を通読したという。しかし、病気とか出張で聞けない日もあったのでぜひ本にしてほしいという声があり、あさひ高速印刷(株)出版部より発行することになった。 3分間の話を文字にすれば約千字。これを1ページにまとめた。キリスト誕生以後に書かれたという新約聖書は260章なので1冊に<福音>としてまとめたが、それ以前に記されたという旧約聖書は929章もあり、とても1冊では扱えない。そこで、旧約聖書の構成に従って4つの部分に分けた。モーセの十戒を含む<律法>、ユダヤ人国家の興亡を描く<歴史>、王や無名詩人が作った歌・格言を扱う<詩歌>、そして民に悔い改めと将来の希望を訴える<預言>である。 以上全5巻がこの5月に完結。「理解できなくてもいいから、まず聖書自体1章づつ読んでいただきたい。それからこの手引きを読むなら、難しかった点がすっとわかるようになる」とは、鎌野牧師の弁。聖書を読むと自分の生き方が問われる。親子関係や夫婦関係、あるいは近所づきあいや職場での人間関係など、いろいろな問題に悩むとき、聖書は解決のヒントを与えてくれると熱っぽく語る。まず最初に、新約聖書を解説した<福音>を読んでほしいそうである。(福音の意味はタイトルにもなっているまさにグッドニュース) 1ページを読む時間は3分以内。インスタント・ラーメンを待つ間に読める。だからこの本を称して、「インスタント・アーメン」と言う人もいるらしい。3年3ヶ月後には、あなたもかなりの聖書通になっているかも。 |
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