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-バックナンバー- 2004年4月号 | ||||||||||||
「星野仙一」という、野球人として、勝負師として、そして何より人間として「一流」のモデルを得て、今岡選手は開花した、そんな気がした。「モデル」なのだから、もちろん、開花させたのは彼自身。だからこそ、自分に対する確固たる自信を獲得できたに違いない。チャンピオンフラッグのはためく宜野座のキャンプ場で先頭に立って走り、マスコミの取材をこなす。選手会長としての責任を、自信に満ちた姿でまっとうしている。楽しんでさえいる、そんな風に見えた。 プライベートでは、ネイルアートのプロとして活躍する素晴らしいパートナーがいる。野球界では少数派の「共働き夫婦」。一流選手の妻といえば、栄養管理だとか健康管理だとか「内助の功」を当然のように求められるものかと思っていたけれど…。 色んな夫婦があっていいと思います。僕は、妻に僕のために自分の好きなことを諦めて欲しくないんです。栄養管理なんかは、自分でやろうと思えばできるでしょ。スゴイんですよ。子どもができてからネイルアートの勉強を始めて趣味の延長ぐらいにしか思っていなかったら、コンクールに出るという。「絶対に優勝するわ!」って宣言するんですよ。そしたら、本当に優勝してしまった。ビックリしました。今は、まだ本格的にしていませんが、「絶対に止めるな!僕が引退したら食わしてくれよ!」って言ってるんです(笑い)。 不振の時に結婚し、そんな時を支えあった夫婦。「妻自慢」を楽しそうにする笑顔の向こうに絆の深さが透けて見えた。いい男だなー、としばし見とれる。 「『リストラ中年の星になる!』と宣言した」なんて記事もありましたよね、そう振ると、「うーん、まあ、エエ話には乗っとこかな。そんなノリですよ」と軽くかわす。もちろん、中年世代の「希望」であってほしいが、選手会長というまさに適役を得て、星野監督が彼のモデルとなったように、若い選手たち、そして、自分に自信が持てない、自分が何なのか見つけられず悶々としている若者たちの最高のモデルに。 かつてのタイガース黄金時代のスター選手・岡田彰布監督を頂にスタートした新生タイガース。今岡選手も絶対的な信頼感を口にし、キッパリ「やりますよ!」。再び日本中に六甲おろしが鳴り響き、熱い、熱い日々が繰り広げられることになりそう。今年、目指すはもちろん日本一! |
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