世界最高位で、 登竜門を通過
木嶋真優さんがヴァイオリンを始めたのは、3歳半。ピアノはまだ指が届かないけれど、ヴァイオリンなら子どもサイズがあるから…とピアノ教師である母の勧めでレッスンに通
うことに。そして、4歳から3年連続して、バロックザールの子どものためのコンクールで金賞を受賞するという非凡さを、いきなり発揮。けれど当の本人は「小さすぎて、全然覚えてないんですよ(笑)」。
当時から、人前で演奏をしたりコンクールに参加するのは好きだったが、はっきりと「ヴァイオリニストになりたい」と決めたのは、小学2年の時。「五嶋みどりレクチャーコンサート」に参加し、あこがれの彼女の真横で緊張しながらも、自分に欠けていたものを7歳にして感じたという。
「それからは、思い通りの音色を出すにはどうすればいいかって、考えながら弾くようになったんです」
真優さんがこれまでに受賞した数々のコンクールは、あげればきりがない。神戸市長賞、京都市長賞、松方ホール音楽賞といった賞も手にしてきた。そして昨年秋には、若手ヴァイオリニストの登竜門とされるポーランドの第8回ヴィエニアフスキ国際ヴァイオリンコンクール17歳以下部門に参加し、初めての国際コンクールで堂々の最高位
(1位なしの2位)に輝いた。
「小さいころから、ずっとあこがれていたコンクールだったんです。 いつか私は世界で絶対1位
になるって思ってたので、その第1歩になったかなと思います。でも、日本では全然知られていないんですよ」
受賞2日後には、受賞者コンサートにも出演。ハードスケジュールのおかげで、「結局どこも観光できなかったんですけど、窓からポーランドの街並を見ているだけで、満足でした」
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