日本画家・坂田明道氏が書き下ろし、 地元の宝塚出版から発行
自分のルーツを求め、 日本各地に残る稀人 (天女) 伝説を探る
古代、 日本の山々には神が宿るとされ、 その山の神の言葉を伝える巫女が村落を治めていたといわれる。 部落の中で解決できないことは外からやってくる霊力を持った稀人が救ってくれると信じていたのであろう。
各地には多くの天女伝説が伝えられているが、 それは稀人ではなかったか、 と坂田氏は日本各地を歩き稀人が祭られる神社を訪ね考察を重ねている。
朝鮮半島の新羅から国東の姫島に渡り、 姫語曾神社の祭神として祭られているアカルヒメ、 宝塚の売布神社の祭神シタテルヒメ、 丹後半島奈具神社の祭神トヨウケヒメの足跡を辿る神話の世界は興味深い。
東南アジアに残る天女伝説にも触れ、 日本人のルーツに迫っている。
日本画家として活動する坂田氏は常に自身の位置を探しながら、 伝説の地を実際に歩き確かめイメージを再構築し、 絵のモチーフにしているそうだ。
この書は今に続く過去を遡る旅へと誘われる一冊である。
坂田明道プロフィール
京都市立美専日本画専攻科卒業。 (株)大丸で宣伝業務に従事後、東洋的、日本的な芸術文化活動を目指して独立。墨による作品を国内外で発表。宝塚日本画協会所属、宝塚造形芸術大学短期大学部教授。研究論文に古代社会の創造者・古代日本の創造性、神と人を結ぶ「おみき」・念から気への流れ
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稀人としてやってきた天女
発 行 2001年8月1日
著 者 坂田 明道
発行者 高岡 幸弘
発 行 株式会社 宝塚出版
宝塚市山本台1−14−10
0797−88−0950
発売元 株式会社 星 雲 社
03−3947−1021
印刷・製本 あさひ高速印刷株式会社 |